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ヒラリー・クリントン The 2016 Contenders: Hillary Clinton

ワシントン・ポストヒラリー・クリントン氏について選んだお題は

  • 頑固な性格について
  • クリントン財団
  • 選挙キャンペーン
  • ファッション
  • メール問題

の五つ。クリントン氏の場合、アーカンソー時代から大統領夫人時代、国務長官時代と疑惑には事欠かないのですが、もう語りつくされた感もあるので比較的新しいトピックを集めて見ましたという風にも取れます。

個人的に、ここまで書いたところで何か引っ掛かりがあり、続きが書けなくなっているうち、ついに各州の党員集会も始まってしまいました。緒戦のアイオワ州ではクリントン氏がほぼ同率ながらもサンダース氏を抑えて辛勝です。民主党は代議員を得票率に応じた比例配分で割り当てるので、このような僅差では代議員の数にわずかしか差はつかず実質は引き分けに近くなります(最初にアップしたエントリーは間違えていました。詳しくは

United States presidential election in Iowa, 2016 - Wikipedia, the free encyclopedia

)。直前の意識調査では平均して数ポイントは離れていただけにサンダース氏にとってはこれからの長い選挙戦に希望の持てる結果となりました。

さて、パンフに戻るとクリントン氏で今話題になるのはメール問題のようです。国務長官時代のメールが問題なのですが、パンフを読んでもメールをクリントン氏の自宅のサーバーに保存していたと書いてあるだけでなぜそのメールが国務省が報告書を出さなきゃいけないほどの大事になるのかよく判りません。実際はこのニュースにあるように

【米大統領選】クリントン私用メールで「極秘」情報、22通やり取りを確認 米国務省 アイオワ州党員集会に影響(1/2ページ) - 産経ニュース

私的なアカウントを使っていたことが問題なようです。サイバーアタックされる危険がありますし、内部規定にも違反しているでしょうから軽率と言わざるを得ませんが、きっと誰かはまずいと思っていてもクリントン氏の行動を変えられなかった当時の雰囲気も問題でしょう。また、国務省に提出したメールはクリントン氏が個人的な内容だとみなしたものが予め削除されていてその内容についても憶測が飛びかうでしょうし、提出した55000ページにも及ぶメールには政府高官とのやりとりなども当然あってゴシップ的な興味もそそります。このブログとしては、クリントン氏は画面で報告書を読むのが嫌いなようで、メールにも報告書を印刷するようにという指示が数多く含まれていたという部分が気になりました。きっとクリントン氏は紙の書籍派に違いありません。

クリントン財団は夫のビル・クリントン元大統領が設立した財団で慈善事業を主にやっています。もとは大統領の任期を終えた後、地元で自分の記念館を作ろうという話だったのが、元大統領のスタッフの一人がビル氏の人脈と人気を生かせばダボス会議のようなことが出来るんじゃないかと思いついたことによります。世界の有力者を招いて世界の諸問題を解決するような何か。かくして大金持ちに資金を出してもらい、それを使って様々な慈善事業を行うクリントン財団が誕生します。ハイチの地震被害に対する救済だったり、エイズの治療薬を下げる運動だったり、アフリカの穀物生産量増大だったり様々なことをやっています。

資金を出す方からすると慈善事業として宣伝にもなるし、クリントン一家とお近づきになることも出来ます。ビル・クリントン氏にとっても慈善事業にはうるさい政敵もいませんしタフな交渉相手もいません。演説をすればいつでも喝采が待っています。大変好都合なわけですが、ただその妻が大統領候補となると話は別です。財団にお金を出すことが未来の大統領に近づきたいと考える人がいても不思議ではありませんし、また財団のほうもヒラリー氏のスタッフを財団のスタッフとして雇用していたこともあったり、私的な財団と公的な政治活動の境目があやふやになっている部分が見られます。これもまた、ヒラリー氏を批判したい向きには好材料です。

ファッションネタとしてはヒラリー氏のスーツはラルフ・ローレンなのだとか(ちなみにラルフ・ローレンは1998年に最初の星条旗を保存するために1300万ドルを寄付するなど愛国イメージの向上に熱心らしいです)。「私達の大統領は元気一杯にオフィスに入っていきます。そして私達は彼らの髪がだんだんと灰色になるのを見てきました。私は候補者の中でも一番若いってわけではありません。しかし、一番若い女性大統領にはなるでしょう。それに最初の祖母の大統領でもあります。それからもう一つ。私ならホワイトハウスで髪が白くなることはありません。なぜなら私はもう何年も髪を染めているから」というクリントン氏の自虐っぽいギャグも紹介されています。頑固で知られるクリントン氏からすると、ワシントン・ポスト的にはここまで言えるようになったのは成長らしいです。

全般としてこのパンフには政策の紹介など一切ありませんし、クリントン氏のトピックを扱うにしても不利になりそうなところはぼかして書いてある印象があります。選挙キャンペーンでけちけち作戦を展開してるとか毒にも薬にもならないことよりもっと他に書くべきことがあるような気がします。ワシントン・ポストクリントン氏に甘いと結論付けてしかるべきだと思います。

追記

共和党のほうのアイオワ党員集会の結果ではテッド・クルーズ氏27.6%、ドナルド・トランプ氏24.3%、マルコ・ルビオ氏23.1%となりクルーズ氏の勝利ですが、

Iowa Caucus: Ted Cruz cruises to victory; Hillary Clinton officially wins: Live updates, results | OregonLive.comこちらによれば勝者ルビオ氏敗者トランプ氏と言えるそうです。いずれにせよこの三者の争いとなりそうですが、そうなるとこれから去っていく人たちの動向が問題になります。ベン・カーソン氏の9.3%とかなり高い支持はカーソン氏が敗北宣言を出した暁には同じ支持基盤のクルーズ氏へ向かうでしょうが、その他の候補者の支持層はルビオ氏へ向かうような気がします。ここからの上乗せを考えると実はトランプ氏はかなり苦しいのではないかと思うわけです。トランプブームは果たして終わってしまうのかという興味と共に、そろそろルビオ氏についてもまともなパンフが出て欲しいところです。

予備選が始まり、民主党共和党ともデッドヒートの様相を呈してきた感があります。